チーズの種類

自分の好みのチーズがどんなものか、また、好きなチーズを上手に利用するためにチーズの種類や特徴について知っておきましょう。世界中で作られているチーズには1000種類以上ものチーズがあると言われています。世界中で作られているチーズを作り方の特徴や原料によって分類すると、4〜7種類に分けることが出来ます。チーズは生きている食品ですから、同じ作り方で作ってもその土地の気候や風土など様々な条件で作られたものと同じものは出来ないそうです。また、タイプや種類のほかに熟成の度合いによっても含まれる成分が変わってくることからもチーズが生きていると言われているのが解ります。


ナチュラルチーズとプロセスチーズ

チーズの種類と言うと、「ナチュラルチーズ」「プロセスチーズ」と言う2つのチーズの種類をスーパーなどで見かけるチーズの裏にかかれているのを見かけます。見た目にはどちらもチーズにしか見えませんがこの2つの種類の違いはナンでしょうか?

ナチュラルチーズとは

ナチュラルチーズという種類のチーズは、「ナチュラル=自然」なチーズということです。チーズの中にいる乳酸菌やバクテリア、酵素などを自然な状態で保ち発酵・熟成をするタイプの「生きている」チーズです。ナチュラルチーズの種類は、製法によって保存できる期間・成分などが違います。また、ナチュラルチーズに含まれる水分量や硬さによってさらに種類が別れていきます。

プロセスチーズとは

プロセスチーズはナチュラルチーズの中でもチェダーチーズ・ゴーダチーズなどハードもしくはセミハードタイプと呼ばれる保存期間が長い種類のチーズを1〜数種類組み合わせて造るチーズです。ナチュラルチーズに熱を加え一度溶かしてから調味料や乳化剤などの添加物を加えで固めます。そのため、ナチュラルチーズの中に入っていた酵素などは生きた状態で入っていないので熟成が進むことも発酵することも無く、長期間保存することができるように加工されたチーズです。

水分の量(硬さ)によるチーズの種類

世界中に1000とも3000種類とも言われているチーズの種類はナチュラルチーズの種類のことです。スイス・フランス・イタリア・オランダなどで作られているチーズには世界的に有名なものもありますが、原料・産地・製法などそれぞれに特徴があり種類によって食べごろの時期も違いますし、保存方法や適した用途も違ってきます。

フレッシュチーズ

フレッシュチーズはチーズの中でも熟成させない種類のチーズで、ヨーグルトやクリームのようにも見えます。実際、ほとんどのチーズを作る工程の初期段階で完成させたものがフレッシュチーズで、クセが無いものが多くイタリアでは「マスカルポーネ」フランスでは「フロマージュ・ブラン」ドイツでは「クワルク」と呼ばれています。その他にもモッツアレラやクリームチーズなどもあり、軟らかく水分を多く含んでいるフレッシュチーズは熟成期間がありませんので出来立てを新鮮「フレッシュ」な状態でお菓子や料理に使ったり食べたりするのがお勧めです。同じフレッシュチーズでも含まれる乳脂肪分の量を変えて色々な種類で販売されている場合もあり、自分の好みに合った成分のものを選ぶことも出来ます。

代表的なチーズの種類

クリームチーズ・マスカルポーネ・クワルク・フロマージュブラン・モッツアレラ・カッテージチーズ・リコッタチーズなど

軟質チーズ

軟質チーズはソフトタイプチーズと呼ばれることやフレッシュチーズの中に含まれて考えられることもある、軟らかいチーズの種類です。水分が48%以上含まれているものがほとんどで「白カビタイプ」のカマンベールチーズやブリー、作る工程に外側を塩水などで洗う「ウォッシュタイプ」のチーズ、山羊の乳を使った「シェーブルチーズタイプ」があります。熟成期間が短く含まれている水分も多いことから保存期間は10日ほどのものから3ヶ月以上熟成させるものもあります。風味や個性にはばらつきがあり、熟成の度合いによってもかなり味や口当たりの変わってくる種類の豊富なタイプです。そのまま食べる場合や調理に使う場合など用途や好みに合わせて熟成させて使うと良いでしょう。

代表的なチーズの種類

カマンベール・コルシカ・ブリー・バカラ・クータンセ・ピラミッド・マンステール・サントモール・マンステール・タレッジオなど

半硬質チーズ

軟質タイプのチーズより硬くプレスして水分を抜いてある場合もあります。セミハードタイプと呼ばれることもあり青かびを使って発酵・熟成させるロックフォール・スチルトン・ゴルゴンゾーラなど「ブルーチーズ」やそのほかのきんを使って熟成させるラクレット、ゴーダチーズもこの半硬質チーズの種類に含まれます。含まれる水分は38〜48%のものが多く長期保存が可能になってきます。プロセスチーズの原料になることも多く、熟成の進んだ段階に応じて何段階かに種類が分けられるチーズもあります。熟成期間は熟成のさせ方によっても変わってきますが、1ヶ月程度のものから8ヶ月以上熟成させて食べごろになるものもあります。

代表的なチーズの種類

ロックフォール・スチルトン・ゴルゴンゾーラ・マリボー・ゴーダ・フルムダンベール・サムソー・トム・カチョカバロなど

硬質チーズ

ハードタイプとも呼ばれ、半硬質チーズよりも圧搾(プレス)して水分を抜いたもので、含まれる水分の量は32〜38%のものが多い種類になります。チーズ自体に柔らかさはほとんど感じられませんが深いコクとのったりとした口当たりで比較的クセがないので様々な料理やオードブルとして活用されます。サイキンによる熟成で発生する酵素によってチーズの中に「チーズ・アイ」と呼ばれる穴が出来るタイプもあります。穴が出来るタイプの場合、穴か丸型であるほうが良い熟成といわれ良質のチーズの判断基準になることもあります。熟成期間は短いものでも6ヶ月ほどから2年以上のチーズもあり、熟成が進むにつれ味わいが深くなるといわれています。

代表的なチーズの種類

チェダーチーズ・エレメンタール・ミモレット(ミモレットはさらに熟成され超硬質チーズに分類されることもあります)・エダムなど

超硬質チーズ

硬質チーズをさらに長期間熟成させたものや、超硬質チーズとして樽のように大きなサイズで作られるチーズもあります。初めにプレスしてかなりの水分を抜き32%以下の水分量にします。また、外側を拭いたり洗ったりして長い時間と手間をかけて熟成させて大変濃厚な味わい深いものに仕上げていきます。1つ1つに手作りのパルミジャーノ・レッジャーノはチーズの王様とも言われるもので、超硬質チーズの原点ともいえるチーズです。熟成期間は最低でも1年から3年以上熟成させるものもあり、薄く削ってそのまま食べることもありますし、おろして粉チーズとして利用することもあります。粉チーズは「グラナチーズ」と呼ばれます。

代表的なチーズの種類

パルミジャーノ.レッジャーノ・ペコリーノ.ロマーノ・グラナ.パダノ・シチリアーノ・グリエール・コンテなど

原料によるチーズの種類

チーズに使われる原料を知っていますか? チーズは乳製品ですから、もちろん牛乳を使ったチーズもあります。その他にも山羊・羊・水牛の乳を利用したチーズがありその中にも色々な種類があります。原料を基準にチーズの種類を分ける5つのタイプに分けることが出来ます。

牛乳のチーズ

現在生産されているチーズの中で最も多いのが、牛乳を原材料として作られるチーズではないでしょうか。牛乳で造られるチーズは、フレッシュタイプのチーズからハードタイプカビタイプのものまで数多く作られています。他の動物の乳を使って造られているものでも牛乳を代用品として生産することもありますが、出来上がったチーズは牛乳のチーズの味になります。牛の乳は一年を通して生産されていますが、季節によって若干成分が変わったり、地域によっても乳脂肪率やたんぱく質の量が違ってきます。そのため、牛乳を使ったチーズでも、一年のうち決まった期間、毎年同じ季節の牛乳でしか作らないといった種類のチーズもあります。

山羊のチーズ

チーズの歴史の中で一番初めにチーズのようなものが作られたのが山羊の乳を使ったチーズだと言われています。山羊の乳は牛乳より脂肪分や糖質がやや低く酸味が強いためあっさりとしているのですが、癖が強いタイプのものが多くあります。この酸味を和らげるためにチーズの表面に灰をまぶしてあるものもあります。一般的に山羊の乳で作られた種類のチーズを「シェーブル」「シェーブルタイプ」と言います。フランスでは昔から「山羊のチーズは復活祭から万聖節まで」といわれており、現在も農家では春から秋の間のみヤギのチーズを作っているところもあります。

羊のチーズ

羊の乳を使ったチーズはかなり独特な癖をもつ種類のチーズが多く、中でも有名なのが世界三大ブルーチーズのうちの一つでもあるロックフォールです。羊の乳は牛・山羊・水牛に比べて乳脂肪・たんぱく質が高く濃いミルクのため、羊の乳で作ったチーズは濃厚な味と香りでコクの強いものになります。ヨーロッパのなかで最も古くからチーズが作られていたイタリアでも一番古い歴史を持っている「ペコリーノ・ロマノ」も羊の乳で作られた種類のチーズです。

水牛のチーズ

モッツアレラなどに代表されるフレッシュタイプのチーズに水牛の乳を使った種類のチーズがあります。水牛の乳は他のどの乳よりも含まれている成分が低く唯一ミネラルと水分の含有率が他のものと同じくらいという、さらっとしたミルクです。そのため水牛の乳で作られたチーズは癖が無く誰にでも食べやすいのが特徴です。水牛の乳を使って作られているチーズの種類は比較的少ないようです。


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